第4回公判 被告人尋問
〜その3〜

ひとつ前の記事へ


これもほとんど解説注釈の必要はないかも知れない。
つまり、逆ギレした検察官は以下のように振る舞ったのだ。

○検察官による被告人尋問

検察官:先程あなたは、逮捕されたと思っていたと言いましたが、確認しなかったんですか?
被告人:初めてなものですから…
検察官:初めてだったらなおさら気になるんじゃないんですか?
被告人:そこまで頭が回らなかったんです。
検察官:でもそれが一番心配なんじゃ無いんですか? どうしてですか?
被告人:逮捕がどうのというよりも、なぜこんな事になったんだろうということで頭がいっぱいでした。
検察官:確認しなかったということですか? 普通、逮捕されるときは逮捕状があると思うのですけど、そんなことも解らなかったんですか? どの時点で逮捕されたと思ったのですか?
被告人:というより、逮捕されたのかもしれない、取り調べの途中で逮捕されるのかもしれないと、全く経験が無かったものですから
検察官:経験が無ければなおさら気になるものだとおもうのですけどねぇ? 
被告人:そこまで気が回りませんでした。どうして『密室』が問題なのだろうと。
検察官:9月16日の取り調べ中、検察官が何度か部屋を出ていったとありますが、どうしてですか?
被告人:それは、解らないです。
検察官:調書の件で、あなたは「老眼だから一部がぼやけ、警察が読んでくれた」と言いましたが、調書では「閲覧させた」とだけかかれていたんですよ。あなたが自分で読んだということです。読んで納得してサインしたんじゃないんですか?
被告人:だいたいのことはわかりました。
検察官:あなたは調書に何が書いてあるか気になるんじゃないですかぁ?
被告人:僕が喋ったことは何一つ書いてないって言ってるじゃないですか!
裁判長:質問に答えなさい。
被告人:少なくとも、私の言ったことが書かれていないということだけはわかりました。
検察官:そういう内容であれば、名前を書かなくてよいということは知らなかったのですか?「内容をよく読んで署名しなさい」と言われませんでしたか?
被告人:いわれませんね。
裁判長:検察官からは何と言われたんですか?
被告人:なんにも言われないです。「泊まっていくか?」という話をされただけです。
検察官:それをどういう風に理解していますか? 逮捕されたなら泊まっていくのが当然じゃないですか? それはつまりまだ逮捕されていないって事じゃないですか?
被告人:そういう細かいことはわからないです。そういうことがわかる状況ではありませんでした。
検察官:調書にはそういう内容が全く書いてなかったということなんですかっ?
被告人:全く書いてありません。だから勾留理由開示をしたんです。
検察官:そんなこと聞いていません。じゃあどうして署名したんですか?
被告人:会社が心配で、署名しないと帰れないと思ったのです。
検察官:「署名しないと帰れない」と言われたんですか?
被告人:はい。
検察官:あなたの意志に反する調書に署名したらどうなるか、考えなかったんですか? これで終わりだとは言われたんですか?
被告人:いいえ。全くそういう話は出ませんでした。
検察官:どうなると思いましたか?
被告人:逮捕されるだろうという認識です。
名前を書いたらどうなるか、解っていて書いたわけですか。名前を書いたら帰っていいと言われたんですか? 
被告人:はい。
検察官:それがどういう意味かわからなかったんですか? 会社のためにサインしたということですか?
被告人:…。
検察官:それから、10月1日の逮捕された時の調書にも「刑事さんに言われてよく考えたらやはりワイセツだと思いました」と書かれていますが?
被告人:それは勝手に書いたんでしょう。
検察官:言ってないんですか?
被告人:言ってないですよ。
検察官:このときは逮捕されていましたよね。どうして調書にサインしたのですか?こういう調書にサインすることがどういうことなのか理解できなかったのですか?
被告人:わかってましたよ。でも、どうしてこういうがんじがらめの方法でしか取り調べができないのかと思っていました。何度言っても言っても罪状は決まってるんで…
裁判長:質問に答えなさい。どうして事実を認めるような調書にサインしたのか。
被告人:妻も逮捕すると脅されたことと、私の会社を潰すぞという話をされましたので、認めました。
検察官:弁護士には相談しませんでしたか?
被告人:しませんでした。
検察官:どうしてですか? 弁護士にそれが本当かどうか確認してみれば良かったじゃないですか?
被告人:…。
検察官:10月16日に検事調書が作成されましたが、このなかでも全面的に『密室』がワイセツであると認めていますね?
被告人:それは検察官が勝手に作り上げたものです。
検察官:それに署名したらどうなると思ったのですか?
被告人:何も…
検察官:何も考えなかったんですか?
被告人:認めてでも出なければならない理由がありました。
検察官:認めれば罰金で出られるとでも思ったのですか? そういわれましたか?
被告人:そうではなく、認めれば保釈が効くだろうと思いました。
検察官:署名をしたということは、『密室』がワイセツだと認めたからじゃないんですか?
被告人:心の中では絶対認めていません。
検察官:あなたの言っていることは解りませんね。調書の中では、同じ出版物の中で、私たちだけがワイセツで摘発されるのか納得できないとありますが?
被告人:そんなこと言っていません。同じような出版物があるなかでどうして私たちだけがということを言ったんです。
検察官:同じ事件なのに、ここまで言い分が食い違うのはおかしいですねぇ? 本当は認めたんじゃないんですか?
被告人:だから、認めてませんってば。
検察官:会社がせっぱ詰まっていたとはいえ、認めれば自分がどうなるか解らなかったんですか?
被告人:最低限、2人だけは返してもらわないといけないと思っていました。
検察官:認めなければ2人とも返さないって脅されたんですよね?
被告人:そうです。
検察官:調書訂正を申し入れましたか?
被告人:はい。しかし全く聞き入れてもらえませんでした。
検察官:意に反した調書にはサインしなくて良いはずですか?
被告人:そんなふうには感じませんでした。妻や社員を逮捕すると脅されましたので。


検察官は言った、言わないということを繰り返しただけだった。
脅されて調書を強要されたと話しているのに、なぜ「調書に書いてあるから真実だろう?」なんて聞けるのだろう。もっと言えば脅した張本人である検察庁の役人がそれを言っているのだ。いじめっ子が誰かを自殺に追い込んで、その張本人が「本人が死にたかったんじゃないの?」と居直っているようなものだ。
残念なことに、これが今日の警察・検察の一般的な姿であると言っていいと思う。

こうして被告人尋問は終了した。



次の記事へ



※尚、このレポートはメモ及び記憶を元に作成されており、あくまで公判のイメージを伝えるためのものですので、多少の記述の食い違いは御容赦ください。
※転載は自由です。
※このページは暫定的なものです。予告無しに移動する場合があります。
※制作は児ポ法改悪阻止青環法粉砕実行委員会が行なっています。 また、制作に当たり匿名の方の協力をいただきました。



inserted by FC2 system